『ゴーストリコン ブレイクポイント』エグゼクティブプロデューサーのヌールディン・アブド&クリエイティブディレクターのエリック・コウジアンにインタビュー!

2019年06月20日| インタビュー| UBISOFTJAPAN

『ゴーストリコン ワイルドランズ』ではほかのブランドとコラボしてのアップデートも多かったですが、『ゴーストリコン ブレイクポイント』でもユニークなアップデートをしていく予定はありますか?

ヌールディン:

はい、ユービーアイソフトのE3カンファレンスで発表があったように、『ゴーストリコン ブレイクポイント』では『ターミネーター』とコラボする予定です。この初代『ターミネーター』とのコラボは、発売後のコンテンツとして追加されます。ゲームを開発する際、コミュニティの皆さんの声を参考にすることも多いのですが、今回の『ターミネーター』も、前作『ゴーストリコン ワイルドランズ』とのコラボもコミュニティの皆さんからの声を元に実現しました。

『ゴーストリコン ブレイクポイント』ではキャンペーンでもPvPでもゲームの進行状況を共有できると発表がありましたが、それはコミュニティのみなさんからの要望があったからですか?

エリック:

このシステムを導入することを決めたきっかけは、コミュニティからの要望というよりは、プレイヤーの皆さんの時間を出来るだけ無駄にしたくない、という気持ちからでした。キャンペーンやPvPでも進行状況を共有できるようにすると、一人でも、友達とCOOPプレイしていても、PvPをプレイしていても、ゲーム内ですること全てがゲーム進行へ貢献します。

ヌールディン:

ちなみにコミュニティの皆さんからのリクエストで多かったのは、発売と同時にPvPをプレイしたい、というものでした。その声を受けて『ゴーストリコン ブレイクポイント』では発売と同時にPvPの機能も搭載することを決定しました。

お二人は『ゴーストリコン ブレイクポイント』ではどのようなプレイ方法が好きですか?そしてどのようなプレイを皆さんにはおすすめしますか?

エリック:

私個人的には、正面突破で行くのが好きなのですが、匍匐擬態という、地面の泥などを身体に塗って自然に溶け込むカモフラージュ機能が追加された今作ではステルスも気に入っています。でも何よりどのようなプレイスタイルがおすすめかというのはプレイヤーの皆さんの手にゆだねられています。そのときにプレイヤーがいるシチュエーションや、COOPでプレイしている際は一緒にプレイしているチームによってもプレイスタイルが変わってくるでしょう。

ヌールディン:

私にとって一番好きなプレイスタイルはCOOPです。私は何年もゲームをプレイしてきた中でLANパーティも好きだったのですが、それと同じように今ではインターネット環境のおかげで世界中の人々と一緒にプレイすることが出来るようになりました。COOPをしていると中には途中でチームを脱退する人や、一緒にプレイし続ける人など様々な人に出会うことができます。ボタン一つで全世界と一緒に『ゴーストリコン ブレイクポイント』の世界が楽しめる、というのがとてもうれしいです。

『ディビジョン2』でもあったように『ゴーストリコン ブレイクポイント』でもレイドが追加されると発表がありました。「ゴーストリコン」ならではのレイドはどのような特徴がありますか?

ヌールディン:

『ゴーストリコン ブレイクポイント』にレイドが追加されることになったのはプレイヤーの皆さんのプレイスタイルなどが変わってきていて、レイドをプレイしたいという声が高まってきたことが背景にあります。

エリック:

『ゴーストリコン ブレイクポイント』では、他のゲームのレイドと比べても違った特徴があります。もちろんプレイヤーの皆さんの腕が試されるようなレイドを考えていますが、『ゴーストリコン ブレイクポイント』での戦略の自由度はそのままにしたいと思っています。つまりステルスでも、長距離からの攻撃でも、そのままに楽しめるようにしたいということです。例えばスナイパーとしてプレイするのが好きな方には広い場所が必要です。そういったそれぞれのプレイスタイルの要望に応えられるようなレイドをプランしています。

『ゴーストリコン ブレイクポイント』の舞台は架空の島「アウロア」ですが、この島をデザインするにあたってインスピレーションとなった場所はありますか?

ヌールディン:

『ゴーストリコン ブレイクポイント』では実際には存在しない場所が舞台ということで、ゲームプレイに合ったマップを作り上げることを一番に考えました。アウロアの設定は太平洋に浮かぶ島ということなので、もちろん周辺の島も参考にしましたが、特定のロケーションというよりはゲームプレイに合わせて様々なものをデザインしてあります。例えば匍匐擬態では泥などを身体に塗ってカモフラージュしますが、泥があってもおかしくないくらい湿度がないとおかしいので、そういったものを考慮しながらマップを作っていっています。

エリック:

『ゴーストリコン ブレイクポイント』では環境そのものがゲームプレイの一部であるようにデザインしてあります。例えば、実際の場所をモデルにしていると坂が急斜面過ぎることもあります。しかし今作は架空の場所であるために、デザインするときに環境によって起こりうる難易度を調整して、皆さんにプレイしやすい環境にすることが可能です。皆さんにはこの世界の中で「サバイバル」を感じてもらいたいです。

『ゴーストリコン ブレイクポイント』ではアンヴィルネクストエンジンを使っていると思いますが、これを使うとどのようなオープンワールドを作り上げることが可能ですか?

ヌールディン:

『ゴーストリコン ワイルドランズ』を開発するときに私たちは「アサシン クリード」シリーズの開発チームが使っているアンヴィルネクストエンジンを使うことを決めました。それだけではなく、サイレックスという自分たちの技術も一緒に使っています。サイレックスを使えば大きなオープンワールドを作ることが可能です。例えば『ゴーストリコン ワイルドランズ』では256㎢の広さがありましたが、そのときもサイレックスを使って密度の高いオープンワールドを作ることが出来ました。今作でもアンヴィルネクストエンジンとサイレックスを使って広大なオープンワールドを作っています。

『ゴーストリコン ブレイクポイント』にジョン・バーンサルを起用した理由を教えてください。

エリック:

『ゴーストリコン ブレイクポイント』でプレイヤーの皆さんに感じてほしかったのが特殊部隊の隊員として、エリート兵士としての体験です。今作では特殊部隊の隊員を敵にも置くことで、より一層深く彼らについて知ってもらえるかと思います。ウルブズのトップであり、過去には自分と同じ訓練を受け、一緒に戦ったこともあるコール・D・ウォーカーには誰かカリスマ的で、さらには特殊部隊の隊員としてのイメージもある人がいいと思ったのでジョンを起用しました。ジョンは熱心でさらにミリタリー関連の知識も豊富で、コール・D・ウォーカーを表現するのに適役でした。皆さんにはいかにして一人の人間が変化していくかを見てもらえればと思います。