『アサシン クリードII』の舞台となっているのは、ルネサンス期と呼ばれる時代のただ中にあった1476〜1499年のイタリア。当時のイタリアでは、かつて帰属していたローマ帝国の形骸化と、経済の発展によって商人が力をつけたことにより、各都市が自治権を掌握して都市国家を形成していた。
都市国家に所属する市民は、領主に対して税を支払う義務が生じたものの、領主あるいは教会の封建的な支配からは完全に独立することができた。市民が特権を得て政治の中心に立つというのは、ヨーロッパにいくつも存在した都市国家のなかでも、イタリアのみにみられた特徴である。
こうした比較的自由なイタリアの風土のなかで、中世では世俗的、反道徳的とみられたテーマがルネサンスに開花したのだ。
なお、15世紀当時の代表的な都市国家にはフィレンツェ共和国、ヴェネツィア共和国、ローマ教皇国、ミラノ公国、ナポリ王国などがあり、なかでも以下の都市国家がゲーム本編に深くかかわってくる。