Assassin's Creed 3 アサシン クリードⅢ

Back to official site

HISTORY 終焉への道

独立宣言をしたあとも、アメリカ大陸軍は各地で苦戦続きだった。事態が好転したのは、サラトガで勝利してからだ。イギリスはアメリカ植民地を分断するために、イギリス領カナダから部隊を派遣した。しかし、地の利で優る大陸軍は、道をふさいでカナダ兵の行軍を遅延させ、物資をいたずらに浪費させ、サラトガでカナダ部隊を降伏させたのである。

大陸軍のサラトガでの勝利は、国際世論を大きく動かした。以降、フランスは積極的にアメリカを援助しはじめ、1778年には正式にアメリカと同盟を結ぶようになる。また、ステューベン(プロイセン)やラファイエット(フランス)のように、外国から大陸軍に参戦する者たちも現れた。彼ら職業軍人の協力を得てフォージ渓谷で軍事訓練に励んだワシントンの大陸軍は、フィラデルフィアをイギリスから奪還。フィラデルフィアのイギリス軍は、モンマスから海路でニューヨークへと退却することになった。ワシントンはこれを追撃し(モンマスの戦い)、イギリスは北部から追い出されてしまった。

戦闘の部隊が南部へと移った1781年、バージニア州ヨークタウンで両軍が対峙すると、フランス海軍がチェサピーク湾を包囲してイギリス軍の退路を断った。そこにイギリス軍が猛攻をしかけ、ついにイギリス軍のコーンウォリス将軍を降伏させるに到る。この敗北により、イギリスでフレデリック・ノース内閣が不信任決議案で倒れた。そしてアメリカとイギリスは、1783年にパリ条約を締結。イギリスはアメリカの独立を容認した。かくしてアメリカ独立戦争は幕を閉じ、アメリカは国家としての第一歩を歩みはじめたのである。

INCIDENT フォージ渓谷での軍事訓練

フィラデルフィアの北西およそ30キロの地点にある渓谷。フィラデルフィア奪還を目標とするワシントンの軍勢は、この地に宿営した。しかし、1777年の冬は厳しく、大雪のなかで多くの兵が病に倒れていった。また、大陸軍はフォージ渓谷で大規模な軍事訓練を展開した。もともと民兵の寄せ集め集団だった大陸軍は、ステューベンたちから軍規や規律を学び、大きく成長していく。

KEYWORD チェサピーク湾の海戦

フランス海軍とイギリス海軍の海戦。海戦自体は引き分けともいえる内容だったが、イギリス陸軍は海路から補給を受けたり、海路で退却する道が絶たれてしまった。そのため陸上での敗戦が、そのまま降伏へとつながってしまったのである。

KEY PERSON ラファイエット

フランス貴族。アメリカの外交官としてフランスに渡り、協力を求めたベンジャミン・フランクリンに呼応し、19歳のときに独立戦争に身を投じた。彼がアメリカに渡ろうとしたときは、まだフランスはアメリカと同盟を締結する前であった。そのため、ラファイエットは身柄を拘束されるが、脱走して渡米。ジョージ・ワシントンから部隊の指揮を任され、ヨークタウンの戦いで活躍する。

COLUMN モンマスの戦いで失脚したチャールズ・リー

チャールズ・リーは、アメリカ大陸軍の将軍である。ワシントンとは意見が合わず、たびたび反目していた。モンマスの戦いでは大陸軍の指揮を任されていたものの、突如として軍を退却させる。これがイギリス軍を取り逃す要因となってしまう。この一件で彼は軍事裁判にかけられ、失脚するのであった。

本作でのチャールズ・リーは、テンプル騎士団の一員として早期から登場する。テンプル騎士団とアサシン(コナー)は、アメリカ独立という共通目標のために協力する一幕もある。モンマスの戦いにおけるチャールズの真意も、作中で明らかにされることだろう。