Assassin's Creed 3 アサシン クリードⅢ
「ボストン茶会事件」以降、イギリスは植民地に対する態度を硬化させていく。1775 年4 月、イギリスは植民地側の民兵から武器を取り上げるため、マサチューセッツの町・コンコードへと部隊を派遣した。コンコードには、植民地側の民兵の武器庫があったからである。植民地側はこれに猛反発。ついにコンコードとレキシントンで武力衝突が発生し、独立戦争が幕を開けた。
レキシントン・コンコードに勝利した植民地側は、そのままボストンを包囲した。しかし、ボストン港を管理下に置くイギリス軍は、海路から援軍を受けて包囲網の突破を図る。この戦いは、独立戦争中で最大の激戦となった(バンカーヒルの戦い)。結局、イギリス軍は包囲網を突破したものの、多大な被害を出した。この激戦は、本作でも主人公・コナーが経験することになる。どのような立場でどのような役割を担うのか、注目しておきたいところだ。
バンカーヒルの戦いでは、植民地側も甚大な損害を被った。というのも、開戦当初、植民地側には正規の軍隊が存在しなかったからである。植民地の民兵が集まってイギリス軍に抵抗していたのだ。しかし、独立戦争を戦い抜くには、植民地側は正規の軍隊を組織する必要に迫られた。そこで1775 年6 月、独立を目指す13 州の代表者が一堂に会した大陸会議で、正式大陸軍が設立される。その総司令官に任命されたのが、ジョージ・ワシントンである。
この会議では全会一致で独立宣言が採択され、ここにアメリカ合衆国が産声を上げた。だが、イギリスが植民地の独立を容認するはずがない。イギリスとアメリカの戦争は、いよいよ熾烈なものとなっていく。
「われわれは、次のことが自明の真理であると信ずる。すべての人は平等に創られ、創造主によって一定の奪われることのない権利を与えられていること。その中には生命、自由、幸福の追求が含まれていること。」この有名な前文ではじまる独立宣言は、トマス・ジェファーソンが草稿を書き、ベンジャミン・フランクリンやジョン・アダムズが助力した。1776年7月4日、第二回大陸会議において独立宣言は採択された。現在でもアメリカではこの日を独立記念日として祝日としている。
各植民地の民兵は、わずか数分で戦闘準備を整えることから、ミニットマン(minute man)と呼ばれた。しかし、職業的な軍人ではないため、大規模な訓練や長期遠征が不可能であった。第二回大陸会議後、各地の民兵が大陸軍として組織されていく。
ボストン生まれの政治家。印刷業を営んだのち公職に就く。発明家でもあり、雷の正体が電気であることを見つけた。フレンチ・インディアン戦争の当時は、イギリス軍に軍需物資を調達するために奔走。本作では1754 年時点からゲームに登場し、主人公を手助けしてくれる。
コンコードの戦いで植民地側の英雄となったのがポール・リヴィアだ。彼は民兵士官であり、ボストン茶会事件にも参加した実績がある。ポールはボストンでイギリス軍の動きを見張っていたため、イギリス軍のコンコードへの進軍を察知することができた。すると、彼はボストンからレキシントン、そしてコンコードへと夜を徹して馬を駆け、イギリス軍の到来を告げて回ったのである。そのおかげで、植民地側の民兵たちは、イギリス軍を待ち構えて応戦することができた。緒戦の勝利は、彼の功績によるところが大きいと言えるだろう。